大賀幹夫先生に聞きたいこと。第二回
JUGEMテーマ:ブラジリアン柔術
前回からの続き・・
行動力がすごい。という大賀先生ですが
2010年に現役を引退されてから、選挙の後は日本人から柔術世界チャンピオンを
輩出しよう!!という事で2013年3月にガロカルナバルという大会を開催しました。
この大会の凄いところは、賞金が100万円出る事です。そのお金で
ブラジル留学に行って本場の練習をしてこい。というようなコンセプトだったんですが
残念ながら、100万円はブラジル人(ガロ級黒帯世界チャンピオンの
ブルーノ・マルファシーニ)に持っていかれました・・。
サンキュー・ミスターオーガ!! (画像ブラジルブログ)
それについての経緯とか葛藤なんかは
http://bjj-japanese-world-champion.jimdo.com/
こちらに書いてあります。
ガロ級(ルースター級)はもっとも日本人が表彰台に上った回数が
多いので、一番金メダルを取れる可能性が高い。
また、100万という、まとまったお金があれば、2〜3か月ブラジルに
留学にいって本場の修業を積めるだろう。ということなんですが
これって言ったら奨学金制度みたいなものですよね。
野球でも柔道でもスポーツ強かったり勉強が出来たりしたら
奨学金出ますが、柔術はそういうものはないわけで。
先日書いた杉本君なんかも苦労しているわけです。
もちろん、自分の力でどうにかしろ。っていうのも
わかるんですが、どうにかしたい。という大人が
こうやってお金集めて何かやる。って凄いことだと思いますよ。
大賀さん全然お金持ってなさそうだし、この大会一つやるにしても
かなりエネルギー使っていると思います。
ミスター大賀:
う〜ん、まあ、このくらいやんなきゃな、って感じですね。
業界のために。個人的な感情としては、自分はムンジアルで3位にはなったけど、
優勝はできなかった。でも、全然無理なこととは思っていないので、
ぜひ日本人の誰かにして欲しいと思ってますし。
あ、女性で八木沼さんがしてくれたから、男子でも、ですね。
また、ムンジアルの黒帯入賞者で、柔術専業で食べてる人って少ないんですよ。
僕と・・・佐々さんはどうなんだろ?
八木沼さんも吉岡さんも本間さんも本業は別にありますし。
それで、佐々さんはまだプレイヤーだから、こういうことをやる余力は無いだろうし。
だからあのレベルを実際に知っていて、この業界に食べさせてもらっている自分だからこそ
こういうことをやらなきゃ、という気持ちはあります。
正直言って、日本人で本気で黒帯でムンジアル優勝を目指そう、とか
それをサポートしよう、とか思っている人って何人いるんだろう?と思います。
そういう人を増やしていきたい、という願いもあります。
熱い!!ミスター大賀熱いです!!!猛烈に感動しました。
Q.素人意見で申し訳ないんですが、
ガロカルナバル賞金30万くらいでもいいのではないかと思いました。
多分30万でも、ブラジル人とかアメリカ人来ると思うんですよね。
というのは、確かに100万はまとまったお金で、ブラジルに留学に行ける!!
ってインパクトはあるんですが、賞金がストックするまで1年以上かかります。
そんで、海外選手に持っていかれたらなんだかなーって感じです。
30万にして、もっと頻繁にやって(半年に1回とか)みたらどうですかね?
ミスター大賀:
う〜ん、そうですか。どうなんでしょうね。
ガロカルについての考察はこちらにあります。長文です。
30万円だと、ムンジアル黒帯チャンピオンになるのに役立たせるには、
あんまり足りない気がするんですよね。
考察の一番最後にあるのですが、次回は(ガロカルという名前にはなりませんが)、こういう形にしたいと
個人的には思っています。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
若者に100万円の奨学金を授与して、海外修行をしてもらい日本柔術界に貢献してもらおう!
内容案
・応募資格は日本人、色帯保持者、年齢25歳以下に限る
・100万円を2人に授与して、一緒に3ヶ月以上、アメリカかブラジルに修行に行ってもらう
・選考基準は、過去の試合結果や試合出場頻度や帯色。体重は不問
・応募には所属先生の承認も必要
・修行の様子は、ネットで定期的に報告を義務付け
・帰国したら、1年位内に数回、各地で無料(低額?)セミナーを義務付け。セミナーはYOUTUBEでアップ
・帰国したら、3年間は年に3回は試合に出場する
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
第2回目の寄付は既に22万円ほどいただいているので、
その方々にもこのことを伺って、必要なら返金もしますし、
受け入れ先も探さなければ・・・・と思いながら昨年、今年と
予想以上に仕事が立て込んで忙しくなって、ほとんど動けていないのが申し訳ないです。
なるほど。もはや大会という形を取らないということですね。
いや、ミスター大賀はまた何か大きな花火ぶち上げるような気がしますよ。
それから大賀さんと言えば、この本ですよ。
頭とカラダで考える・大賀幹夫の寝技の学校・引き込み編 (晋遊舎ムック)
頭とカラダで考える大賀幹夫の寝技の学校 抑え込み編 (晋遊舎ムック 柔術魂SPECIAL)
頭とカラダで考える・大賀幹夫の寝技の学校・絞め技編 (晋遊舎ムック)
これらの本で大賀さんの事を初めて知った柔術家もいるんじゃないですかね。
抑え込み、引き込み、絞め技だけで別々に1冊づつ。そして
超解説が細かい。まさに、寝技の解体新書ですよ。
ここまで寝技を言葉で解説している本は見たことないです。
前にこのブログでも紹介したんですが、この本読んでから
僕は自分でも技を分解して言葉にする癖がついたんですよね。
正直本に書いてある事1つくらいしか出来るわけじゃないんですが
もし、こうなったらこうする。みたいなチャート式っていうんですか?
その状況設定が細かくて面白いんですよ。
相手に組勝っている時はこう。とか相手に組負けている時はこう。・・みたいな
そういう概念があるってことすら知りませんでした。
これ、理屈で柔術を考える人には絶対におすすめです。
Q.大賀先生、これらの本を出して変わったこととかありますか?
大賀先生:
ガードの時に、床を手で押して足腰を使う人が増えたこと
支部が増えたこと(出版前11→出版後20)
自分の中で技術の整理ができたこと
ママ友に「凄いですね」と言ってもらえること
あと、多分ですが、若い人の技に対する考え方に、大きな影響を与えていると思います。
今後、『関節技編』『初心者編』も出したいな、と思っています。
既肝本の売れ行き次第なので、出せるかわかりませんが・・
え!?まじですか?みんな聞きましたか!?
みんな、もっと買って続きを出してもらいましょう!!
また、大賀先生は1999年から、初心者でも気軽に参加できる柔術大会
白帯カーニバルや色帯カーニバルというのを通算80回以上開催しています。
実は、私が柔術を始めた2010年ころに最初に出た試合が、
大賀さん主催の白帯カーニバル(通称白カニ)で、
これは参加費3000円と非常にリーズナブルでありながら、
参加人数が非常に多く人気のある大会で、その時に大賀さんを知りました。
ただ、まぁその時に、あのおじさんが世界チャンピオンって言われても、
にわかに信じられなかったです。
それ以外にも大賀さんは色々やってるんですよ。
詳細は省きますが、オンデマンド技解説や、各種SNSを駆使したりと
かなり進んでいる人だと思います。ただなんか地味なんですよね。
Q.ところで、大賀先生って。やってることは、かなり先進的なのに
地味なのであまり知られてないこと多くないですか?
大賀先生:
確かに先進的ですよね。大会に関してだけでも、申込をメールで受付OKにしたのとか、
30歳以上限定の大会開催とか、試合のUSTREAM配信とか、僕が日本で一番はじめにやっているはずです。
ウェブ上でも色々やっていますし、「寝技の学校」シリーズも、今までにないものだと思っています。
いただいた質問から、藤原さんが僕のことを先進的だと評価してくれていることが分かりますし、
分かってくれる人は分かってくれているので別にいいかな、という感じです。
実際、やっていることがマニアックなので、ライト層には分かりづらいですし。
一般の人やライト層にアピールするのは、そういうことが得意な方々に任せて、
自分は自分が得意でやりたくて効果的なことをやっていこう、と思っています。
そうですね。地味でも僕には届きました。
さて、まだまだ色々聞きたいことはあります。
つづく
大賀幹夫先生に聞きたいこと第一回
大賀幹夫先生に聞きたいこと第三回
大賀道場体験記(最終回)
前回からの続き・・
行動力がすごい。という大賀先生ですが
2010年に現役を引退されてから、選挙の後は日本人から柔術世界チャンピオンを
輩出しよう!!という事で2013年3月にガロカルナバルという大会を開催しました。
この大会の凄いところは、賞金が100万円出る事です。そのお金で
ブラジル留学に行って本場の練習をしてこい。というようなコンセプトだったんですが
残念ながら、100万円はブラジル人(ガロ級黒帯世界チャンピオンの
ブルーノ・マルファシーニ)に持っていかれました・・。
サンキュー・ミスターオーガ!! (画像ブラジルブログ)
それについての経緯とか葛藤なんかは
http://bjj-japanese-world-champion.jimdo.com/
こちらに書いてあります。
ガロ級(ルースター級)はもっとも日本人が表彰台に上った回数が
多いので、一番金メダルを取れる可能性が高い。
また、100万という、まとまったお金があれば、2〜3か月ブラジルに
留学にいって本場の修業を積めるだろう。ということなんですが
これって言ったら奨学金制度みたいなものですよね。
野球でも柔道でもスポーツ強かったり勉強が出来たりしたら
奨学金出ますが、柔術はそういうものはないわけで。
先日書いた杉本君なんかも苦労しているわけです。
もちろん、自分の力でどうにかしろ。っていうのも
わかるんですが、どうにかしたい。という大人が
こうやってお金集めて何かやる。って凄いことだと思いますよ。
大賀さん全然お金持ってなさそうだし、この大会一つやるにしても
かなりエネルギー使っていると思います。
ミスター大賀:
う〜ん、まあ、このくらいやんなきゃな、って感じですね。
業界のために。個人的な感情としては、自分はムンジアルで3位にはなったけど、
優勝はできなかった。でも、全然無理なこととは思っていないので、
ぜひ日本人の誰かにして欲しいと思ってますし。
あ、女性で八木沼さんがしてくれたから、男子でも、ですね。
また、ムンジアルの黒帯入賞者で、柔術専業で食べてる人って少ないんですよ。
僕と・・・佐々さんはどうなんだろ?
八木沼さんも吉岡さんも本間さんも本業は別にありますし。
それで、佐々さんはまだプレイヤーだから、こういうことをやる余力は無いだろうし。
だからあのレベルを実際に知っていて、この業界に食べさせてもらっている自分だからこそ
こういうことをやらなきゃ、という気持ちはあります。
正直言って、日本人で本気で黒帯でムンジアル優勝を目指そう、とか
それをサポートしよう、とか思っている人って何人いるんだろう?と思います。
そういう人を増やしていきたい、という願いもあります。
熱い!!ミスター大賀熱いです!!!猛烈に感動しました。
Q.素人意見で申し訳ないんですが、
ガロカルナバル賞金30万くらいでもいいのではないかと思いました。
多分30万でも、ブラジル人とかアメリカ人来ると思うんですよね。
というのは、確かに100万はまとまったお金で、ブラジルに留学に行ける!!
ってインパクトはあるんですが、賞金がストックするまで1年以上かかります。
そんで、海外選手に持っていかれたらなんだかなーって感じです。
30万にして、もっと頻繁にやって(半年に1回とか)みたらどうですかね?
ミスター大賀:
う〜ん、そうですか。どうなんでしょうね。
ガロカルについての考察はこちらにあります。長文です。
30万円だと、ムンジアル黒帯チャンピオンになるのに役立たせるには、
あんまり足りない気がするんですよね。
考察の一番最後にあるのですが、次回は(ガロカルという名前にはなりませんが)、こういう形にしたいと
個人的には思っています。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
若者に100万円の奨学金を授与して、海外修行をしてもらい日本柔術界に貢献してもらおう!
内容案
・応募資格は日本人、色帯保持者、年齢25歳以下に限る
・100万円を2人に授与して、一緒に3ヶ月以上、アメリカかブラジルに修行に行ってもらう
・選考基準は、過去の試合結果や試合出場頻度や帯色。体重は不問
・応募には所属先生の承認も必要
・修行の様子は、ネットで定期的に報告を義務付け
・帰国したら、1年位内に数回、各地で無料(低額?)セミナーを義務付け。セミナーはYOUTUBEでアップ
・帰国したら、3年間は年に3回は試合に出場する
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
第2回目の寄付は既に22万円ほどいただいているので、
その方々にもこのことを伺って、必要なら返金もしますし、
受け入れ先も探さなければ・・・・と思いながら昨年、今年と
予想以上に仕事が立て込んで忙しくなって、ほとんど動けていないのが申し訳ないです。
なるほど。もはや大会という形を取らないということですね。
いや、ミスター大賀はまた何か大きな花火ぶち上げるような気がしますよ。
それから大賀さんと言えば、この本ですよ。
頭とカラダで考える・大賀幹夫の寝技の学校・引き込み編 (晋遊舎ムック)
頭とカラダで考える大賀幹夫の寝技の学校 抑え込み編 (晋遊舎ムック 柔術魂SPECIAL)
頭とカラダで考える・大賀幹夫の寝技の学校・絞め技編 (晋遊舎ムック)
これらの本で大賀さんの事を初めて知った柔術家もいるんじゃないですかね。
抑え込み、引き込み、絞め技だけで別々に1冊づつ。そして
超解説が細かい。まさに、寝技の解体新書ですよ。
ここまで寝技を言葉で解説している本は見たことないです。
前にこのブログでも紹介したんですが、この本読んでから
僕は自分でも技を分解して言葉にする癖がついたんですよね。
正直本に書いてある事1つくらいしか出来るわけじゃないんですが
もし、こうなったらこうする。みたいなチャート式っていうんですか?
その状況設定が細かくて面白いんですよ。
相手に組勝っている時はこう。とか相手に組負けている時はこう。・・みたいな
そういう概念があるってことすら知りませんでした。
これ、理屈で柔術を考える人には絶対におすすめです。
Q.大賀先生、これらの本を出して変わったこととかありますか?
大賀先生:
ガードの時に、床を手で押して足腰を使う人が増えたこと
支部が増えたこと(出版前11→出版後20)
自分の中で技術の整理ができたこと
ママ友に「凄いですね」と言ってもらえること
あと、多分ですが、若い人の技に対する考え方に、大きな影響を与えていると思います。
今後、『関節技編』『初心者編』も出したいな、と思っています。
既肝本の売れ行き次第なので、出せるかわかりませんが・・
え!?まじですか?みんな聞きましたか!?
みんな、もっと買って続きを出してもらいましょう!!
また、大賀先生は1999年から、初心者でも気軽に参加できる柔術大会
白帯カーニバルや色帯カーニバルというのを通算80回以上開催しています。
実は、私が柔術を始めた2010年ころに最初に出た試合が、
大賀さん主催の白帯カーニバル(通称白カニ)で、
これは参加費3000円と非常にリーズナブルでありながら、
参加人数が非常に多く人気のある大会で、その時に大賀さんを知りました。
ただ、まぁその時に、あのおじさんが世界チャンピオンって言われても、
にわかに信じられなかったです。
それ以外にも大賀さんは色々やってるんですよ。
詳細は省きますが、オンデマンド技解説や、各種SNSを駆使したりと
かなり進んでいる人だと思います。ただなんか地味なんですよね。
Q.ところで、大賀先生って。やってることは、かなり先進的なのに
地味なのであまり知られてないこと多くないですか?
大賀先生:
確かに先進的ですよね。大会に関してだけでも、申込をメールで受付OKにしたのとか、
30歳以上限定の大会開催とか、試合のUSTREAM配信とか、僕が日本で一番はじめにやっているはずです。
ウェブ上でも色々やっていますし、「寝技の学校」シリーズも、今までにないものだと思っています。
いただいた質問から、藤原さんが僕のことを先進的だと評価してくれていることが分かりますし、
分かってくれる人は分かってくれているので別にいいかな、という感じです。
実際、やっていることがマニアックなので、ライト層には分かりづらいですし。
一般の人やライト層にアピールするのは、そういうことが得意な方々に任せて、
自分は自分が得意でやりたくて効果的なことをやっていこう、と思っています。
そうですね。地味でも僕には届きました。
さて、まだまだ色々聞きたいことはあります。
つづく
大賀幹夫先生に聞きたいこと第一回
大賀幹夫先生に聞きたいこと第三回
大賀道場体験記(最終回)
- 2014.11.13 Thursday
- シリーズ『そうだ黒帯に聞いてみよう』
- 16:32
- comments(5)
- -
- by 藤原
また柔術には筋トレは大切にか
を記事で読みたいです(*´[]`*)